●
菅原整形外科 〒270-2221 千葉県松戸市紙敷458
HOME
> グルコサミン > 肌の若返りとシワ防止
医療ジャーナリスト 山本太郎
みなさんは「グルコサミン」をご存じでしょうか。私たち人間や動物の体に含まれているアミノ糖の一種で、体内で実に重要な働きをしている物質の名称です。そして、この数年、その名前は両期的なサプリメント(栄養補助食品)として、欧米を中心に多くの人に知られるところとなりました。
そのきっかけとなったのが、アメリカのジエーソン・セオドキス博士(元アリゾナ大医学部助教授)の著「The Arthritis cure」という一冊の本(日本語版タイトル「こうすればひざ痛は治せる」同朋舎・刊)です。
全米で3500万人もの患者がいるとされる変形性関節症の治療について解説し、ニューヨークタイムスのベストセラーチャートの1位をも獲得したこの本のなかで、セオドキス博士がグルコサミンについて述べている内容を要約してみましょう。
グルコサミンは、加齢などで関節の軟骨がすリヘつて起こる変形性関節症の症状を和らげ、基本から治療するサプリメントである。グルコサミンは関節の痛みを取る効果があるとともに、変形性関節症に冒されて痛んだ軟骨を修復する効果があり、変形性関飾症の予防と治療の両面で有効である従来、変形性関節症に対しては、あまり有効な治療法がありませんでした。鎮痛剤や抗炎症剤(炎症を抑える薬)を用いて一時的に痛みを和らげたり、運動や装具を用いることで開節への負担を少なくしたり、といった治療が主で、根本的な同復をはかることは困難でした。
ですから、グルコサミンが単に痛みを和らげるだけでなく、すリヘった関節軟骨を修復して、その機能を回復するといヽつのは、たいへん注目に値することであったわけです。そして事実、変形性関節症でひざや腰などにつらい痛みを抱えていた人から、グルコサミンを摂取して「痛みが消えた」「楽になつた」「治った」という多数の報告が寄せられ、その評判が一気に世間に広まっていったのです。
それでは、この画期的なサプリメントであるグルコサミンとは、いったい何なのでしょうか。また、なぜ変形性関節症にそれほどの効果を現すのでしょうか。
前述のように、グルコサミンはもともと生体内に広く存在している物質です。市販のサプリメントは、カ二やエビの殻から抽出されたキチン質という成分を分解することによって作られています。
私たち人間も体内でグルコサミンを合成し、さらにグルコサミンを原料にして、さまざまな重要成分が作られています。ところが加齢に伴い、体内でのグルコサミンの合成が分解に追いつかなくなっていきます。そしてグルコサミンが欠乏すると、関節内の細胞の新陳代謝に障害が生じることもあります。そのくらい、グルコサミンは、関節にとつて重要な意味を持つ物質なのです。関節軟骨の主成分も、実はグルコサミンを原料にして合成されています。
関節軟骨は主に、65〜80%の水分と「コラーゲン」および「プロテオグリカン」という成分から形成されています。コラーゲンは繊維状のたんぱく質で、網状になって軟骨を形成しています。コラーゲンは軟骨に弾力をもたらし、衝撃を吸収する性質をもたらしています。
一方のプロテオグリカンは、この繊維状になつているコラーゲンの間を縫うようにして編み込まれています。プロテオグリカンは水分を吸収する性質があり、コラーゲンに潤いを与えています。関節の軟骨がつねに一定の水分を保つことができるのは、このプロテオグリカンの性質のおかげです。水をたっぶりと含んだ、柔らかいスポンジをイメージしてください。これがもし、乾燥して水分を失ってしまうと、カチカチに同くなってしまいます。関節軟骨において、プロテオグリカンは、まさにこの水を含んだスポンジのような柔軟性をもたらす役割を担っています。このプロテオグリカンの最も重要な原料となる物質が、ほかでもないグルコサミンなのです。
それだけではありません。これまでの研究から、グルコサミンはそれ自体に、関節に起こった炎症を鎮める効果があることもわかっています。その効果は、従来、変形性関節症の治療によく用いられてきた非ステロイド系抗炎症剤(アスピリン、インドメタシン、イブプロフエンなど)に匹敵するともいわれます。
さらに、グルコサミンには、壊れかけた軟骨の構造を修復する働きもあります。軟骨内には「軟骨細胞」という細胞が存在し、この細胞がコラーゲンやプロテオグリカンを生成して、つねにコラーゲン、プロテオグリカンの量を一定に保っています。変形性関節症にかかると、この軟骨細胞が破壊されてしまうため、傷ついた軟骨の修復ができなくなって、歌骨がどんどんすリヘってしまうのです。グルコサミンは、壊れた軟骨細胞を修復して、軟骨の代謝(体内での物質の変化や入れ替わり)を正常に保つ働きがあるのです。
さて、以上を簡単にまとめてみましょう。
@グルコサミンは、関節軟骨の主成分であるプロテオグリカンの原料となる。
Aグルコサミン自体に関節軟骨に起こる炎症を抑える効果がある。
Bグルコサミンは軟骨綱胞に働きかけて、すリヘった関節軟骨を正常化する。
これまでのところ、グルコサミンのもつ、こうした働きによって、変形性関節症が改善するのだと考えられています。理屈はともかく、実際に欧米をはじめ、わが国でもグルコサミンの摂取によって変形性関節症がよくなつたという報告は、枚挙にいとまがありません。医療の現場でもグルコサミンを治療に積極的に活用するケースがふえてきているようです。
Copyright(C) 2001-2006 Sugawara Seikeigeka Clinic All Rights Reserve.
|
WebSite利用のご注意
|
個人情報保護方針