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HOME > コラム(院内だより) >  VOL.20 日本の医療ー2005年の展望ー

WHOによれば 日本の医療は世界最高の水準、一方アメリカの医療は世界37位の評価です。世界がうらやむ日本の医療は昭和36年に設定された国民皆保険制度によって成り立っています。つまり、この制度によって日本国民は誰でも平等に低額で医療を受けられるわけです。そういう意味で”世界最高の水準”であって、決して”世界最先端”ではないのです。

国民皆保険は 医療費は本人・保険者・国の三者が負担していますが、国が出すべき医療費を低額する政策によって政府が考えたのが 混合診療の解禁です。そもそも小泉首相に混合診療を勧めたのは総合規制改革会議で その議長はオリックス会長M氏です。当然、その会議のメンバーは財界人がほとんどです。首相は国からの医療費支出を減らしたい、財界は医療でもうけたい、さらにこの人たちは米国の圧力に弱いという特徴があるので、米国の保険会社は米国政府に圧力をかけ 日本の混合診療を進めようとする。(我々はアメリカンファミリーではなくジャパニーズファミリーなのだ!)

混合診療は、自動車保険を考えればよくわかります。自動車保険は強制と任意の2本立てです。もし、任意保険に加入していない自動車にひかれると 被害者は強制保険の分しかもらえません。混合診療導入は 医療も強制と任意の2本立てになることを意味し、高額の治療費を払うために本人は民間保険に入らざるを得ない。そうすると、病気の人の任意保険料は高く 健康な人の任意保険料は安くなります。しかし、誰でもいずれ病気になるのだから、結局誰もが高い保険料を払うことになります。要するに、保険料を払える人には医療が施され、そうでない人には施されないのです。

我々国民は、この40余年にわたる国民皆保険制度の恩恵を忘れ不満ばかり言いますが、今の制度を堅持して混合医療には反対しなければなりません。患者さんを治すのは医師の役割ですが、それ以上に医師として国民としてなすべきこと―”小医は身体を治し、中医は患者を治し、大医は国と社会を治す”です。(アサヒメディカル2004.12より一部抜粋)

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